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最高ブランド責任者とのホットラインです。BOSSにまつわるさまざまな質問にお答えする、Ingo Wiltsの動画をご覧ください。
毎回変わります。今回のショーのスターティングポイントは、ロケーションでした。20年前にBOSS Womenswearコレクションがデビューした場所、ミラノのセナート宮です。
ウィメンズライン誕生20周年という節目にあたり、私たちは未来へ向かうために過去を見つめ、長年にわたりブランドと深いゆかりのあるイタリアのファッションの都で、BOSS MenswearとBOSS Womenswearのストーリーの続きを描きたいと考えました。
私たちは、BOSSのアイデンティティがぶれることのないよう常に意識を集中しています。 より大胆に新たなカラーやフォルムの試みができるランウェイの上であっても、です。 ですがこれは、お客様がどのように装うかは考慮しない、ということではありません。 近年、大胆なランウェイのルックは、よりクラシックなアイテムと簡単にコーディネートできるようになっています。 ショー全体をとてもBOSSらしいものにしながら、新たな方向性を模索するのは、いつでも楽しいものです。
インストゥルメンタルの曲をよく選んでいます。 最初の瞬間から観客の心を捉えつつ、コレクションそのものから注意をそらさないようにすること。 そのバランスを見出すことが大切です。完璧な音楽は、ショーの経験全体を魅力的なものにします。 最新のミラノのショーでは、このイベントのために特別に作曲された音楽をオーケストラが生演奏し、会場で好評を博しました。
ランウェイにモデルが足を踏み出し、すべてが一つになる。 何カ月もの仕事の集大成を体現するこの瞬間を迎えた時点で、もう「成功だ」と言うことができますね。 成功をより広く測る方法について言うならば、 デジタルメディアにおける反応とマスコミの報道を追うようにしています。 オンラインでショーが話題になっているのを目にしたり、 ポジティブなレビューを読んだりするのは、やはり嬉しいことですね。
他のブランドやファッションハウスと調整を行うことはありません。 誰であっても同じインスピレーション、トレンド、ストリートスタイルなどにアクセスできる。 この事実が、重複についてある程度の説明をしてくれるのではないでしょうか。私たちは、トレンド調査やトレンド予測について知ることができます。 しかし、BOSSのコレクションそのものは、ショーの当日まで決して公表されることがありません。
変わらずに続いているのは、完璧なテーラリングへの情熱です。 美しいドレスも、誕生当初からコレクションの一部となっています。 長い年月の中で、よりカジュアルでリラックス感のある装いへと変化してきました。 よりオーバーサイズのシルエットとスポーティなスタイルを取り込んだランウェイコレクションにも、 それが反映されていることを見て取れるはずです。
ビジネスシーンでよりカジュアルに装うトレンドは、パンデミック以前にすでに確立されていました。 この数シーズン、私たちはBOSSのアイコニックなスタイルやアイデンティティと完全に調和する、 よりスポーティで、より柔らかなテーラリングへと歩みを進めています。 例えばスウェットパンツとテーラードジャケットのように、 お客様に自由にミックス&マッチを楽しんでいただける、よりリラックスしたスタイルを取り入れました。 この方向性はキャペーンやコレクション自体にも反映されています。 つまり、BOSSはこれらの新作アイテムのコーディネート方法やスタイリングアイディアをお客様に提供できるのです。 テレワークであっても、人々はスタイリッシュなルックで気分良く過ごしたいものである。 私たちはそう信じています。
当然ながら、働き方を変える必要がありました。私も、デザインチームとの数々の会議を、 対面ではなく電話やビデオ会議によって行わざるをえませんでした。 また、提携先のイタリア製ファブリックの在庫に限界があったため、 商品の製造にも影響が出ました。しかし、これをクリエイティブな挑戦だと捉え、 さまざまな制約を乗り越える方法を見つけ出しました。今シーズン、美しいコレクションを作り上げられたことを、とても誇りに思っています。
インスピレーションを欠いたことは一度としてありません。本、映画、芸術作品、歌など、あらゆるものがその源泉です。 また、人々が現在どのように装っているのかもインスピレーションとなります。 トレンドには、流行り廃りがあります。私たちがより重視しているのは、 ブランドのストーリーをたゆみなく展開して行くことです。BOSSには豊富なデザインアーカイブがあり、 すでに確立されたブランドコードと統一をはかれるよう、 しばしば新作コレクションの中に取り込んでいます。つまり、過去のインスピレーションをそのまま再利用することはないけれど、 襟や肩のフォルムのようなキーとなるディテールをピックアップして、新しいスタイルに再解釈しているのです。